統計検定2級 合格のためのおすすめ参考書

データサイエンスに興味を持ちだした頃、Pythonを使えば統計や数学の知識がなくても使えることはできました。

ただ、使えるだけでアルゴリズムの中の原理はさっぱりわかりませんでした。

アルゴリズムの中もしっかりと理解したいと思い立ち、統計と数学を体系的に勉強し始めました。

そこで知識の定着のベンチマークとして統計検定2級の合格を目標に勉強しました。


過去問を解いて解法を覚えるみたいなテクニックよりも統計と数学の理解を重視して勉強しました。

資格試験に受かるという意味では、効率的ではない方法だったと思います。

ただ、ここで身に着けた知識が今の仕事にも役立っているので、やって無駄ではなかったと思います。


この記事は資格試験に受けるということにフォーカスしたものではなく、統計検定2級に合格する過程でどのように勉強したのかを紹介します。

なので、資格に受かりたいだけの方は、あまり参考にならないかもしれません。


紹介する内容として、統計偏・数学偏・問題演習偏と3つに分かれています。

よかったら参考にしてください。



1. 統計偏

1.1. 完全独習 統計学入門


統計を学び始める人に、わかりやすく図を使いながら基礎的な内容が解説されています。

統計の教科書であるような定義が書かれて説明が続くような構成ではなく、一から何故そうなるのかを教えてくれます。

統計を学び始めるために、統計的な考え方や全体を俯瞰的に捉えるためにおすすめです。


1.2. 入門 統計学(第2版): 検定から多変量解析・実験計画法・ベイズ統計学まで


統計的な考え方はもちろんなのですが、分析手法など統計学全般を学ぶことができます。

公式ありきではなく、背景にある分析方法の考え方も解説してくれているので、理解を深めるのに役立ちます。


1.3. 確率統計キャンパス・ゼミ


大学数学などわかりやすく解説してくれるマセマシリーズの統計学になります。

先に紹介したの二つの書籍よりも、数学よりの内容になっています。

解説も丁寧で図などをたくさん使用しているので、簡単とは言えませんが数学が苦手でも進めることができます。

ここら辺から、数学に関しても勉強を始める必要があると思います。

統計と数学を並行して始めると相互に理解が進みますので、大変だとは思いますが、数学の勉強にも力を入れる必要があるかもしれません。


1.4. 統計学入門 (基礎統計学Ⅰ)


統計学入門と書かれていますが、全然入門ではありません。

最初の1冊としてこの書籍から始めるのはおすすめしませんが、基本的な統計の考え方や数学を身に着けているのであれば、理論的側面を詳細に解説されているので、知識を深めるために非常に役立ちます。

先に紹介した統計の書籍3冊と次の章で紹介する数学の書籍をすべて終えたら、読めるようになっていると思います。


1.5. 日本統計学会公式認定 統計検定2級対応 統計学基礎


統計検定の運営が出している公式の参考書になります。

統計検定2級に受かるための範囲が網羅的に解説されていますが、内容が簡潔に説明されすぎているので初学者がこれだけで統計を勉強するのは少々きついです。

あくまでも、今の勉強の進捗状況や試験範囲を確認するために使用するのが、この書籍の良い使い方だと思います。


2. 数学偏

2.1. 大学基礎数学キャンパス・ゼミ


高校数学を忘れてしまっている方は、ここら辺から肩慣らしを始めるのがよいと思います。

マセマシリーズなので、図やグラフを使ってわかりやすく解説されています。


2.2. 微分積分キャンパス・ゼミ


マセマシリーズの微分積分の書籍になります。

統計を学ぶ上では微分積分を欠かせないので、微分積分は最低でも勉強しておく必要があると思います。


2.3. 線形代数キャンパス・ゼミ


マセマシリーズの線形代数の書籍になります。

統計検定2級という観点でいくと、そこまで線形代数は必須ではないと思います。

しかし、今後統計を勉強していく上で線形代数は必須の内容となります。

ここで勉強してしまうのが良いと思います。


3. 演習偏

3.1. 統計学演習


基本的な統計の概念や計算方法を理解しているかどうかを演習問題として確認できます。

問題のボリュームも十分で、先に紹介した書籍で勉強した統計知識の基礎固めに最適です。


3.2. 演習 確率統計キャンパス・ゼミ


マセマシリーズの統計学の演習書になります。

かなり数学よりの内容にはなっていますが、演習をこなしながら覚えていけば統計力が付く1冊だと思います。


3.3. 日本統計学会公式認定 統計検定 2級 公式問題集


統計検定の運営が出している公式の問題集です。

統計検定2級の過去問が収録されているので、統計検定2級で合格するためにはこの書籍で演習を積むことが必要になると思います。

過去問を通して統計検定2級の得点力を高めるために使用するのが良いと思います。