この記事では確率母関数の導出および期待値・分散の導出を解説します。
ポアソン分布の解説については、次の記事で解説しています。
こちらも合わせて確認してみてください。
モーメント母関数から期待値・分散の導出は次の記事で解説しています。
期待値の定義通りに期待値・分散の導出は次の記事で解説しています。
1. 確率母関数の導出
ポアソン分布の確率質量関数は、次のように定義されます。
確率母関数の定義に従って、ポアソン分布の場合のを設定します。
ポアソン分布の確率質量関数を代入します。
ここで、とを組み合わせてとして、式を変形させます。
の部分のみを考えてみます。
これは、のマクローリン展開した形となります。
これを利用すると、次のようになります。
以上がポアソン分布の確率母関数の導出になります。
リンク
2. 期待値の導出
期待値は確率母関数の一階微分にを代入することで得られます。
先ほど求めたポアソン分布の確率母関数を使用して、ポアソン分布の期待値を求めてみます。
を代入すると次のように求めることができます。
となるため、このように確率母関数から期待値を求めることができました。
リンク
3. 分散の導出
分散は確率母関数の二階微分にを代入した値を使用して、次のように求めることができます。
先ほど求めたポアソン分布の確率母関数と期待値を使用して、ポアソン分布の分散を求めてみます。
を代入すると次のように求めることができます。
これを利用して分散の公式にあてはめます。
このようにして確率母関数から分散を求めることができました。
リンク